2012年 04月 05日
2012/04/05 R2擦過傷 11-1
さくらが、きれいだねーvv
>>R2擦過傷 11-1
「-----それでねっ」
「ああ、ロロ。ほら、慌てるから、口元に弁当が」
「・・・あっ」
笑いながら、ルルーシュは、ロロの口元についた米粒を指ですくってやった。
すると、頬をうっすらと桃色に染め、恥ずかしそうに、はにかむ。
そんなロロが、ルルーシュには可愛くてたまらない。
ほんの少し前までは、内気で悩みも多かったようたが、ルルーシュの助言で、それも乗り越えた。
「可愛いな、ロロは」
「な、なに!? 兄さん、唐突に!?」
ロロは素直で可愛いルルーシュの大切な弟だ。
------ナナリーとは、別の意味で。
「唐突じゃないよ。ロロを見てると心が和む」
それはそれで、本当の事だ。
初めのうちは、ルルーシュも憤りを覚えた。
ナナリーの居場所を奪った偽りの弟。
ルルーシュから、ナナリーを奪った敵。
だが、それでも。
少しずつだが、現状を知るに連れて、分かったことがある。
--------ナナリーには、もう兄は必要ない。
かえって重荷にすらなりかねない。
まっすぐと、自分の信念で前へ進もうとしている妹にしてやれることは少ない。
そして、この偽りの弟は、心の奥で助けを必要としていた。
それに付け込んだのは、ルルーシュだ。
by ak_yuma
| 2012-04-05 20:46
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