2014/06/26 青桃つづき。

終わった―。
青桃のつづき、投下しました。
以下をクリックしてみてね!


*

今日は、ゆんさまのサイン会だったのですよねー。
残念な事に、整理券を取れなかったので、おうちにいました・・・。
サイン貰えなくとも、会場まで行こうかな、とも思ったのですが、邪魔ですし(-_-;)
まぁ、だから、青桃、書き終ったんだけどね。

先着のあれって、どうやったら、電話、繋がるんでしょう?
NT◎さんの、この回線は混雑~うんぬんにばかり、繋がってしまったんですけど;;
運がないのかなぁ~。。

*

今、椅子がすごく欲しい。
お尻が痛くならない椅子(笑)
筋肉がないので、ダメなんですよー。
腰じゃなくて、お尻が痛い><
2~3万くらいまでで、どうにか。。
うむむ。

*

いよいよ、SAOの二期が始まりますね!!!
魔法科~に、SAO。7月は、楽しみなアニメが◎
極黒~は、終わっちゃうの残念ですけど。。これ、いいアニメだったなぁ。。って、まだ最終回、見てませんけど。
他、何を見るかな?






青桃つづき。


*





「さつき? 帰っているんだろ? 入るぞ」




キセキの世代と言われた青峰たちが、また笑ってバスケを出来るようになってから数年。
青峰は、逃げるのをやめていた。
幼馴染の様子を、その両親に尋ね、時には当人にも聞き、状況は把握していた。
一時期は、本当に酷い状態だった。
青峰が笑えるようになれば、すぐに解決するだろうと思えた問題は、何も解決などしなかった。
専門医にも診て貰うようになっていたが、薬はだんだんと増えていき、減ることはなかった。
それでも、その薬が時に効かず、青白い顔を化粧で隠し、無理に笑う桃井を、青峰は何度、無理矢理に家に連れ帰っただろう。

『朦朧とするの・・・』

しゃくり上げながら、膝を抱えて呟く桃井の背を何度、撫でてやった事か。

『寝たいの・・っ。寝たいのに、頭のココが締め付けられてっ。ざわざわして・・っ。寝ちゃダメだって・・・っっ』

頭を抱えて蹲るさつきは、憔悴しきっていた。
眼の下は、青黒いくまが縁取り、瞳は熱でもあるかのように充血して潤み、痛々しかった。

『きっと、ここに、眠れる合図があるんだよ・・』

頭のこめかみより上の辺りを指して、それでも悪戯っぽく笑う。
誰もが一度は何かしらで感じた事があるであろう頭痛のする位置。
そこが寝かせてくれないのだと言う。
医学的に根拠のあることではないのだろう。
嘘か本当かなんて分からないし、どうでもいい。
だが、桃井がそう思い込んでいるのだとすれば。

『寝ていい。――――――俺はもう大丈夫だ。寝ろ』

ぶっきら棒に、命令口調で。
大きな掌で包み込み、頭の凝りをほぐすように撫でてやる。
ほろほろと、青峰の前でも涙するようになった桃井は、あの月夜よりは、幾分かマシになっていたのだろう。
自分自身で追いつめていた心を、青峰にも見せるようになっていた。

『大ちゃん・・・手を繋いでいて・・・』

弱音を吐き、手を繋ぐ事で、少しは安定する。
それでも薬がなければ、寝付くところまでは行かず、また泣いて、薬を飲んで、寝る。
そんな日々を何度、一緒に過ごしただろう。
それでも、月日が経てば、だいぶ落ち着いてきた。
それは『青峰』という心配事が和らいだせいなのかも知れない。
だけど、『青峰』が側にいるからかなのかは分からない。
はっきりしているのは、桃井が頑張った事だけだ。
医者に助けを求め、薬に縋り、それでも、その薬を断ち切る為に、心を強く持って、頑張ってきたからだ。


それでも、たまに、不安に駆られるのだろう。
勝手知ったる幼馴染の部屋へ、声は掛けたものの、それこそ勝手に入れば。

「だ・・だいぢゃん゛・・」
「うおっ。すげぇ声。・・・っ。――――――さつき?」

泣いていたのが分かる声。
落ち込んでいるのが分かる声。

桃井が、ベッドの上で膝を抱えるように俯いていた。
顔をあげれば、その頬はまだ濡れている。
青峰は、同じベッドの端に腰かけて、なるべく優しく名前を呼んだ。
頭を撫で、「どうした?」と、瞳を合わる。

桃井が泣く度、肩を震わせる度、後悔が胸を突く。
なぜ、さつきがこんな思いをしなければならないのか。
それもこれも全ては、青峰が原因だ。
そして、振り返ってやりもしなかったせいなのだ。


「・・・わたし、今日、寝れない・・・」
「うん。一緒にいてやる」
「ざわざわするの。何にもなかったのに。不安なんかなかったのに」
「うん。眠れるまで、手を繋いでてやる」
「わたし・・・やっと、少し、少なくできるようになってきたのに」


眠れない事が恐怖なのだろう。
眠れなかった日々を思い出してしまったのだろう。
桃井が、青白い顔を恐怖で強張らせる。

(――――――どうして、さつきなのだろうか)

こんな思いをするのが、どうしてさつきでなくてはダメなのか。
青峰が仕出かした事を受け止めるべきは青峰自身の筈なのに。
それでも、今、現実に苦しんでいるのは、桃井なのだ。
桃井が少しでも、ラクになるのなら、ほんの少しの薬くらい頼ったところで、誰が責められるというのだろうか。
万が一、こんなに苦しんでいるさつきを罵るものがいるならば、青峰は昔ならば苦手だった話し合いによる対峙をする事すら厭いはしないだろう。
桃井が後ろ指を指されることなどないように、何度でも、何十回でも、とことんまで理解を求めるつもりだ。

「飲んじゃ、ダメなのか?」
「だって・・・っ」
「お医者さんは、もう、最低量だって言っていたんだろう?」
「うん。でも・・っ」
「眠れる方が大事なんじゃないのか? 眠れない方が怖いんだろう?」

しゃくり上げながら、桃井が震える自身の体を強く抱きしめている。
これが、青峰が傍若無人に振る舞ってきた事への代償だ。
たかが、ちょっとバスケに才能があったが為に、犠牲にしてきた事への報いだ。
苦い思いばかりが、胸をつく。

どうして、もっと、あの時、思いやってやらなかったのか。
どうして、もっと、あの時、皆で話し合わなかったのか。

バスケを始めたのは、才能があったから始めたわけではない。
好きだから、始めたのだ。夢中になったのだ。
厳しい練習も苦ではなかったのは、好きだからだ。
そんな簡単な事も分からずに、逃げて逃げて、さつきを追いつめて。

「怖い・・・でも、こんな誰でも出来る事で、わたしは・・・っっ」
「さつきのせいじゃない。さつきは・・・悪くない」

(――――――悪いのは、俺だ。)

こんな事になってから気付く。
いいや、本当はずっと前から気付いていたのに。
見ない振りして。見えない振りして。
何もかもを心から素通りさせて。

「悪いよ。わたしが悪いの」
「ちがうっ。お前は悪くない。悪いのは・・っ」
「違うよ。誰もこんなふうになってない。悩みなんて誰にでもある。不安なんてたくさんある。でも、誰もこんなふうになっていない。私が悪いの」
――――――テツくんだって。

桃井が、脳裏に描き、飲み込んだ言葉を想像する。
昔から、桃井は黒子の事を慕っていた。
本当は、青峰以外の誰かを頼られるのは嫌だが、もしも桃井が望むなら。
さつきが、安心して、本当の意味で、眠れるようになるなら。
・・・俺は、なんだってしよう。
この、突き刺さる胸の痛みを飲み込んでも。

「・・・テツ、呼ぶか?」
「いや。・・・知られたくない。」

だけど、もしも、俺に、少しでもチャンスがあるのならば。
後悔からじゃない。
ただ、――――――守りたい。
守らせて欲しい。

「・・・ついている。ずっとずっと、俺がついている。それじゃダメか?」
「ダメじゃない。・・・でも、だいちゃんに迷惑ばかりかけられない」
「迷惑なんかじゃ・・っ!」

大切に守りたい。
そう思っているのに、伝わらない想いに、つい声が大きくなる。
びくり、と桃井の肩が震えた。
思っているのとは逆に、怯えさせてしまった事に、情けなくなる。
本当は、桃井にとっては、青峰はただの重荷なのではないだろうか。

「ごめんね・・・」
「さつきが謝るようなことじゃない・・っ。俺が・・・っっ」
「わたし、悪い子だね」
「ちがうっ」
「大ちゃんに心配させて」
「俺のことなんか、どうでもいい」
「――――――お父さんも、お母さんにも、心配させても?」
「・・・っっ」
「こんな誰もが出来る事が出来なくて。眠ることなんかで、病院も・・・薬代も・・・っ」
「そんなの・・・っっ」

さつきに、こんな事を思い煩わせていたなんて。
後悔が胸をつく。
それでも、後悔ばかりしていては、前には進めないと分かっている。
前に進むためには、何時間だって、何日でも、一緒に付き合おう。

これは後悔からなんかではない。同情からでもない。
さつきに守られているのにも気づかずに、漸く前に進めた義理でもない。

「俺が――――――守る」
「・・・え?」
「今度は、俺が、さつきを守る。――――――お前が、俺を守ってくれたように」
「・・・なに、を・・」

守りたい。守らせてくれ。
今更ながらに、とてもとても大切な幼馴染だと気付いたから。
幼馴染だから大切なのではなく、大切な桃井が幼馴染であった事に、誰をともなく感謝している。

「守りたいんだ。それに、その・・ほら―――ええと、あれだ」
「うん?」

桃井が、青峰にとって最後の砦だったのは、希望だったからだ。
桃井だけは、青峰を見捨てないという願いだったからだ。
そして、それはきっと。


(――――――さつきの想いと遠くはない。)


さつきが俺を見捨てなかったのと根っこは同じところにあると信じている。信じたい。
今から言うのは、賭けだ。
もしかしたら、さつきは、そうは想ってないかも知れない。
ただの同情心で、ただの幼馴染だから、見捨てなかったのかも知れない。
・・・それでも。


「俺だったら・・その、そのくらい何ともないし」
「・・・え?」
「だからっ。――――――『俺に勝てるのは俺だけだ』っ」
「は?」
「俺は、バスケで一番になる!」
「う、うん」
「稼ぐっ。お金がいっぱいだっ」
「・・・・・うん・・・?」
「お前が、それで安心して眠れるようになるなら、なんてことない金だっ」
「・・・・・・・???」

きょとんとしたさつきの顔に、心臓が鼓動を早める。
最早、何をどう言っていいのかも分からない。
軽いパニックに陥っているのか、言葉も端的で、まるで子供のようだ。
首が傾げられていく度に、胃もしくしくと痛み出した。
自分でも、なんて情けない告白だろうと思う。
本当は、もっと雰囲気のある場所で、格好良く、決めたかった。

――――――それでも。

今しかない。
今、言わなければ、それこそ後悔する。
俺をこんなに不安にさせるのは、後にも先にも、さつきだけだ。





「一緒にいよう」


病める時も。
健やかな時も。




ずっとずっと、側にいたいから。
何よりも掛け替えのない大切な人だと知っているから。
空気のように、なくては生きていけない自然なもので。
当たり前のように、欠けてはいけない俺の大切な存在だから。


・・・だから。
だから。
 








――――――結婚、しよう。










青峰の、その言葉は、本当に情けなくも、声が震えていた。
[PR]
by ak_yuma | 2014-06-29 21:44 | SSあり

アスキラ・総一・スザルル LOVE


by ak_yuma
プロフィールを見る
画像一覧