2015年 01月 26日
2015/01/26 咳が止まらない(T.T)
副流煙のせいでっっ。
苦しいので、キャラに八つ当たりしつつ、SS書いてます。
タイトル未定。黒バス。黄黒。赤黒。
以上の事をご了承の上、クリックしてみてね。
(書き終ったら、ぴくしぶにあげる予定です)
>>タイトル未定。黒バス。黄黒。赤黒。
ケホと黒子は咳をした。
・・・少し我慢して、我慢しきれずにケホケホと咳き込む。
「あ、わり。黒子、タバコだめだったか?」
――――――おかまいなく。と続けようとしたが、もうダメだ。既に肺の中が煙でいっぱいで苦しい。
鼻の中も口の中も、煙で苦い。
息を吸って、吐く。
それだけすらも、この空間の中では、とても難しい。
更に、言葉を発すれば、より多くのこの澱んだ空気を吸い込む事になる。
だから、目線と手振りだけで、声を掛けてくれた人物に、少し部屋を抜ける事を伝える。
「はぁ」
部屋を抜けても咳が止まらない。
ゴホゴホと涙目になって、咳き込む。
はっきり言って、こういう飲み会は嫌いだ。
煙草が付き纏うからだ。
黒子の身近な周りには、二十歳を過ぎても喫煙する人はいない。
それはたぶん、中学・高校とスポーツを通じて知り合った友が多いからだろう。
スポーツをする者にとっては、煙草は害だ。
否。スポーツをする・しないに関わらず、煙草は害にしかならない。
ただの認可された麻薬だ。肺を汚し、血流は滞り、中毒性さえある。
しかも自分だけならず、その周囲にいる者に無理矢理に副流煙を吸わせ、喫煙する当人よりも強い毒性を吸わせている。
煙のみならず、その臭いすら、毒性を含む。
それでも社会人ならば、断りきれない飲み会もある。
今回のこれも、それだ。
幾ら職場が禁煙になろうとも、飲み会だけは禁煙にならない。
「・・解せぬ」
受動喫煙を防ぐ為に、職場を禁煙にするならば、飲み会も禁煙すればいいのに。
普段、我慢しているんだから、こういう場くらいはと言うが、そんなのは間違っている。
煙草を嫌いな人は、なぜに、健康被害に合いながらも我慢しなくてはならないのか。
嫌いな人の為に、部屋の外で吸ってこようとは思わないのか。
他人に被害を与えていることをなぜに理解しないのか。
まったくもって、人前で煙草を吸う人は、唯我独尊すぎる。
「また・・黄瀬くんに怒られてしまいます・・・」
洗面室で口をうがいしつつ、ごほごほと苦しげに肺の中の煙を吐き出す。
黒子とて、自分に害がないところで煙草を吸う人を非難しようとは思わない。
それを吸う人だけが、害を受けるのなら、自業自得だからいいだろう。
他人の体まで、健康に悪いですよ、と注意する気にもならない。
そこまで、正義感が強いわけでもない。
だが、自分に被害が降りかかるとなると、話は別だ。
「うう゛。ダメです・・」
口の中が苦い。鼻の中が苦しい。臭い。息を吸う度・吐く度、全身に毒の煙が巡って、気持ちが悪い。
きっと血管も収縮している事だろう。
息が苦しい。咳込む度に、肺が痛い。
器官がヒューヒューからゼイゼイと嫌な音へと変化している。
これは明日も一日、この臭さと苦しさに苛まれるだろう。
飲み会の次の日は、大概、それで苦しむ羽目になる。
仕事ならば、なんとか気力で保たせるが、休みならば、文字通り死んでいる。
寝込んで、ぐるぐると自分自身の呼気の匂いの吐き気と煙さに戦い、立ち上がる気力さえなくなる。
だが、問題は、休みの日は、大概が黄瀬と約束している事が多い事だ。
黒子としては、年間を通じて数回しか会えない、キセキの世代の皆との交流会ならば、気分が悪くても、気力でなんとかする。
だが、はっきり言って、週に一度どころか、数日に一度は会い、毎日のように電話で声を聴き、それどころか、今やちょっとテレビをつければ日に何度もうざ
い顔が見れる黄瀬涼太との約束ぐらいは破ってもいいとは思っている。
実際に、そう言ったか、ぼかして言ったかは定かではないが、体調が悪いとドタキャンした事もある。
しかしながら、もうその手は使えない。
なぜなら、その時に散々な目に合ってしまったからだ。
あれは、酷かった。酷過ぎて、思い出す事すらしたくないし、しようとも思わない。
おしおきっスよ、なんて甘い口調で囁きながら、あれは悪魔の顔をしていた。所業は悪魔を通り越していた。
「う゛う・・っ」
ちょっと思い出しただけで、全身に震えが走る。
さすがに、ぐるぐると苦しんでいる当日は、かいがいしく優しかったけれど。
シャワーを何度も何度も浴びても、「臭いです・・・」と嘆く黒子の髪を何度も乾かしてくれるし。
柑橘系の水を用意して、口の中も漱いでくれた。
しかし、その後の事を思い返せば、二度と甘えてはいけないと思い知った。
それどころか、またも受動喫煙で、体調を崩したと知られたら、今度は何をされるか。
「恐ろしすぎます・・」
――――――それに。
ゴホゴホと、咳き込みながら、黒子は溜め息をついた。
どちらにしろ、明日の休日の予定は、黄瀬とではない。