2005/09/01    シン、お誕生日おめでとうvv

--------アスラン先輩っ。

まどろみの中。
そんな声が聞こえてくる。
それはかつては、自分を慕ってくれていた声。
その声をもう聞くことは出来ない。
いつからだろうか。
彼が自分を蔑むように見詰めてくるようになったのは。
憎しみを湛え、皮肉に口元を歪め、ともすれば怒りの矛先を向けて来た。
・・・その瞳さえ、もう見れないかも知れない。
裏切るつもりなどなかった。
裏切っているつもりもない。
ただ、道が分かたれた。
自分が求める道が、そこにはなかっただけ。

だから・・・・・・・・・。


「起きて下さいよっ。アスラン先輩!」
「・・・っ」

がくがくと肩を揺さぶられ、まだ癒えない傷の痛みと共に、もはやそれが幻聴などではない事がわかった。
うっすらと瞳を開けると、そこには紛れも無いシンの顔。

「・・・・・・・・・・・・・・」

掛ける言葉が見つからず、アスランが、ベッドに横たわったままパチパチと瞬きをしていると、シンがふわっと蕩けるような笑みを浮かべて、笑い掛けて来る。

「なんだ・・・夢か・・・」

あっさりと納得し、アスランはもう一眠りするかと瞼を閉じようとする。
すると。

「うわっ! なんで、そうなるんですかっっ。せっかく会いに来たのにっっ」

怒ったような拗ねたようなシンの叫び。
さらに、またもやがくがくと肩を揺さぶられ、アスランは意識をしっかりと覚醒させた。

「っ!」
「あ、すいませんっ」

--------痛いんだよっ。
と睨みつければ、意外にも素直にシンは、謝ってくる。
それは、かつてアスランがザフトに戻る前。
捨てられた子犬のように寂しさに視線を彷徨わせ、懐いてきていたあの頃のシンに似ている。
拗ねた瞳をしつつも、人肌を恋しがっていたあの頃に。
だが。
「どうやって入り込んだんだよ?」
アスランとしても、それを諸手を上げて歓迎とはいかない。
仏頂面を隠そうともせずに、シンを問い詰める。
ここはアークエンジェルの医務室。
そして彼はそれとは敵対するミネルバのエース・パイロットだ。
「民間人として」
「はぁ?」
--------そりゃ、無理があるだろう。
とアスランは胡乱な瞳を隠そうともせずに一蹴した。
ミネルバは一度は、オーブに停泊した事がある艦だ。
オーブとて、クルーの顔くらいは確認している。
しかもシンは、オーブ首長のカガリとも面識がある。
そんな状況で、いくらオーブ国内が混乱しているからといって潜入はできまい。
いや、出来たとしたらそれはそれでかなりまずい。
しかも、AAは最奥部に隠されたドックに格納されている。

「嘘じゃないですよ。ほら」

そうシンに見せられたIDカードは確かにオーブの民間人のもの。
いや、だが。
そんな偽造カードで、いくらなんでもこんな最奥部には・・・。

「偽造でもないです。----あ、それともこれも偽造って言うのかな」
アスランが納得できないでいると、シンがそう答え、さらに独り言のように付け足し。

「オーブ首長が発行してくれたのですけど。偽造だと思います?」
「は?」
「カガリさんがくれたんです」
「・・・・・・・・・・・・どうして」

悪戯っ子のように瞳を瞬かせながらも、口調は真面目に問い掛けてくるシンに、アスランはようやっとそれだけを答えた。
はっきり言って、理解ができない。
どうしてカガリがそんな事をする必要がある?

「『アスラン先輩のお見舞いに』って言ったら、あっさりと発行してくれましたよ。ちなみにここまで案内してくれたのもカガリさんなんですけど」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
-------------カガリぃ・・・・・。
なんだかんだあっても、結局は甘いカガリに、アスランとしては眩暈がする。
呻くように、がくりと頭を横に倒す。
その合間にも、シンは嬉しそうになんだかんだとしゃべっていたようだ。
もはや考える気力もなく、適当に相槌を打っていたアスランに、シンは拗ねたように、少し強い口調で迫って来た。

「聞いてます? アスラン先輩?」

アスランとしては起き上がる気力もなく、ベッドに横たわったままだったので、覆い被さるように両手を脇に着かれてしまうと、倒錯的な気分になってしまう。

「聞いているよ。聞いているから・・・」
---------ちょっとどけ。
そうシンの手を跳ね除け、出そうとした言葉は、シンの次の言葉に遮られ最後まで言う事は出来なかった。
「じゃあ、いいんですね?」
更に、その手を逆に取られて捕まえられてしまう。
「・・・なにが、だ?」
「もうっ。やっぱり、聞いてないじゃないですかっ」
手を捕らえられた事に幾分、眉を顰めつつも、シンの言うとおり聞いてなかったのは確かなので、アスランは黙ってシンの言葉を待った。

「僕、今日が誕生日なんです」
--------ぼく。
普段は、「俺」言葉なのに。
その言葉に胡散臭いものを感じ。
しかも、そういえば今日は「アスラン」ではなく「アスラン先輩」などと可愛らしく呼んでいる以上、企みごとがある事は明白だ。
「それは、おめでとう」
とにもかくにも他に言うべき言葉もないので、アスランがそう言えば。

「だから、アスラン先輩を下さい」

・・・・・・・・・・・・・・・。
もうこいつはほんとどうかしちゃったのだろう。
MSの乗りすぎだろうか。
操縦には、結構な重力が掛かるものな。
キラには蹴落とされていたようだし。

ストライク・フリーダムが、デスティニー・ガンダムを蹴落としていた場面を思い出し、アスランはそう解釈した。
キラの足癖の悪さはもう並大抵ではない。
自分も何度それに振り回された事か。
MSでも生身でも。
ああ、そうか。
MSの技術の事かも知れないな。
アスランがそう一人、頷き納得し掛けた所に、シンが駄目押しのように、そういう意味でしか取れない意味深な顔で近づいてくる。

「カガリさんには内緒にしといてあげますから」
「・・・・・なんで、俺が、カガリに内緒でお前を抱かなきゃならないわけ?」

もはや、誤魔化し、有耶無耶にする事など出来そうもない。
アスランは開き直って、ズバリと聞き返した。

「違いますよ、俺が抱くんです」
「誰が誰を抱くって?」
「『俺』が『アスラン先輩』を、です!」
「なんでだよっ?!」
「僕が誕生日だからです!!」

段々とエスカレートしてくる舌戦に止めを刺したのはシンの言葉だ。
その言葉にはなんと切り替えしたらよいものか。
一瞬の躊躇が隙を作る。

「んじゃ、いただきま~すっ」
「こら。ちょっと待て」

体勢は不利。
しかも今はまだ、シンに落とされた時の傷が完治していない。
だけど、抱かれるのだけはご免だ。


「だから、待てって!」



果たして、この勝負、どちらが勝ちか?
なんとかシンを押し止めようと、アスランは必死に頭を働かせ始めた。


              to be continued・・・・・・?


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今日、日記、3つも投稿しているよ・・・;(まあ、たまにはいいよね;)
朝一番に、シンの誕生日のことをメールで聞き、その時は、間に合わないみたいな事を返したのですが、やっぱり何かしたくて。
速攻、(1時間くらい?)書き上げました(笑:←おかけでかなり変だがまあ、許して下さい;;)
ちなみに、その時に、一騎も今月だと聞き・・・・・ふ; 10月のアスの誕生日の事しか頭になかったです・・・すまん;; & 教えてくれてありがとうvv
ちなみに、一騎の時もこんな感じな内容かも?
そっちはエロありに決定しましたが(笑)メールで、そんな事を聞いてたりvv(←そういう事を聞くなって;;)
あ。ちなみにコレ、続きません。
続きは好きなように想像して下さい。ではvv
おやすみなさい・‥…・・・★
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by ak_yuma | 2005-09-01 22:54 | SSあり

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