2006/05/27 散華7・エピローグ(纏め)

散華・第一章これで終了です。
テーマは、「アスランがMIA。その時、キラは!?」でした。
とっとと記憶をなくすキラを薄情とみるか、それとも愛ゆえとみるか?

次は第二章。テーマは今のトコないしょ(笑)。
予告はこちら↓
「おねがいっ。見ないで。--------見ないであげてっ」
号泣するラクス。胸騒ぎする。これは何の予兆?振り切るキラが見たものは・・。



ブログのログを取りたいのですよねぇ。。。ログが取れるのって今のトコ、FC2だけですか? それともログの取り方があるのかな?(悩)



散華7・エピローグ

頬に手を添える。
暖かな手で癒されているのは誰なのか。
癒すつもりでいたのに癒されている。

つー、とラクスは静かに涙を零した。

頬を伝い、涙が添えられているキラの手に受け止められていく。



「キラ・・・」


優しいキラは不安定なラクスを放って置けない。
そういうことなのだろう。
気負うことなく、甘えてもいいのだと、優しい瞳が語りかけてくる。
ラクスはゆっくりと深呼吸し、呼吸をキラへと合わせていった。

トクントクン・・。
トクン、とくん。

呼吸を合わせる事で、静かに落ち着いていく。
自分が、自分でも思っている以上に、気落ちしていた事も悟った。
気負っていた事も分かった。

キラは不思議だ。

そんな何もかもの不安定な気持ちを解かしていく。
安らいでいく。




「お願いがありますの・・]



大丈夫? と語りかけてくる瞳に、もう大丈夫だと頷き返し、
ラクスは、そっと伺うように上目遣いで、キラを見上げた。

「なに?」
「一緒に寝てもいいですか?」
「は!?」
「襲いませんから」

その言葉に瞳を丸くし、硬直するキラに、即座にラクスの言葉が覆い被さって来る。
瞳を白黒させつつも、
それって、僕の台詞じゃないの・・・、とキラは苦笑を返す。

「カガリに怒られるよ?」
「カガリさんには、ちゃんと私から言いますから」
---------お願い。


潤んだ瞳。
不安定な心。
縋るように繋がれた手。




銀色の光が窓枠から斜めに差し込んで来ている。
差し込まれた光はベットの一部に月の光を映し出す。
睦言を囁くように顔を近づけながら。
ぼつり、ぼつりと言葉を交わす。
繋がれた手は何を求めているのだろうか。

迷子の子供が捜し求めた温もりに安堵するように。
悪夢から目覚めさせてくれるたった一つの希望のように。

向かい合わせに両手を繋ぎ、一つの布団に包まって眠る。

それは一つの安らぎ。
お互いの欠けた心を繋ぎ合わせ、安堵する。
飲み込まれた言葉は幾つあるのか。
消えてしまった記憶はどこへ行くのか。





窓の外に、桜が舞っていたのはいつの事か。

今は新緑の季節。
霞むように桜色一色だった木は、若葉を芽吹かせ。
儚く花びらを舞い散らせていた事など夢のよう。
萌えるような若葉は、青々と葉を茂らせ。
儚さなど置き忘れてきてしまったようだ。
その生命力に溢れた葉は、季節が変わる頃には模様替えをし、何れ枯れ落ちるのだろう。

そしてまた。

桜は咲く。
霞むように空気を桜色に染め上げ、
儚く舞い落ちる。


ひらり、ひらり。


幾つもの年を重ね。
幾つもの季節を越え。
夢のように舞い落ちる。

記憶を積み重ね。
思い出を糧にし。
綺麗に心に舞い落ちる。


だけど、それは同じものではありえない。


似ていても。
同じように見えても。
毎年、同じように桜は咲いても。
それは決して同じではない。
嬉しいこと。悲しいこと。楽しいこと。切ないこと。
その時その時に、思い出を見守ってくれた桜ではない。

ただの-------桜。

一つとして同じものはない何の思いを含まないただの桜。
夢見るように願っても。
縋るように望んでも。

決して同じものは還っては来ない。





窓の外には桜の木が浮かび上がっている。
銀色の月の光が惜しむことなく降り注いでいる。

窓に映る影。
浮き上がる陰影。



今、あの思いはどこにあるのか-------------。





還ってくる。
きっと還ってくると、そう願っている。




桜が舞い散る。
桜が萌える。





一つとして同じものはない桜。
だけど、季節は巡る。
同じように桜は芽吹く。


思いもまた----------------。





ひらり、
---------------ひらり。
[PR]
by ak_yuma | 2006-05-27 21:52 | DARK・SSあり

アスキラ・総一・スザルル LOVE


by ak_yuma
プロフィールを見る
画像一覧