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2005/05/12     SSS

夢を見た。
僕とアスランが戦場で戦っている時の。
---------------夢を見た。
人がモノか何かのように簡単に壊れ、軽んじられていた時の。
それは自身の、所属する軍の、存在意義を賭けての戦いだったけど。
あまりにもあっさりと人が死んでいた。
そして僕は---------------------。



「キラ! 何やっているんだよ。課題、早く提出しろって、教授が!」
ぼんやりと木陰で空を見上げていた僕を、トールが見つけて走り寄ってきた。
生前、そのままの姿で、声で、そう呼び掛けて来る。
「トール」
僕は木に寄りかかったまま、視線だけをトールに向けた。
呆れたような、でも心配そうなその顔が懐かしくて、心が痛い。
本人そのままの意識があるわけじゃない。
外見はそっくりだけど、中身まで全てがそっくりなわけじゃない。
経験とか、知識とか、そんなものは本人でなければ形成しえないものだ。
微妙な癖とか、感情の違いとか、そういうじっくりと観察しなければ分からないところに違いがある。
それこそ、彼を良く知る身近な者しか。
それでもやっぱり本質は同じゆえか、はっと驚くほど、似通った仕草を見せる時もある。

ミリィは泣いて怒った。
「ひどい・・・っ。酷いよ! キラっ!!」
それ以来、口を利いてもくれない。
泣き崩れるミリィは、ディアッカが、そっと肩を抱き寄せ、連れて行った。

アスランは何も言わない。
いや、何かを言いかけては口を閉じ、時々、哀れむような、それとも遣る瀬無い思いに憤りを滲ませたような眼差しを向けてくる。
カガリも同様だ。
何かを言いかけては、結局言わずに、じっと僕を詰るように見詰めてくる。

ラクスは----------------。
何も言わず、何も語らず。
ただ、その柔らかな腕(かいな)で、包み込むように抱き締めてくれる。
何ものからも守ってくれるように、そっと。
慈愛の微笑みを浮かべ、包み込んでくれる。
ただ、時々、その瞳が悲しげに伏せられている時がある。
僕は、それに気付くと、無性に申し訳ない気分になってくる。
ラクスを悲しませているのが自分のようで。
「ごめんね・・」
ポツリと呟き、今度は逆に、僕が彼女を抱き締める。

彼女は微笑み----------------。


ゆったりと漂う深海の魚のように。
時間もゆったりと流れればいいのに。
何者にも脅かされず、何者も気にせず。

時間が、巻き戻ればいいのに-----------。



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こんばんは!
なんだか、突発的にこんなの書いてしまいました(^^;
携帯入力していたら、何時の間にか、こんな感じの言葉の羅列が!(摩訶不思議)
よくわからないかも知れませんが
(というか、あんまり分からないように書けていたらいいのですが。
 普通との境目という感じで。『境界線』を目指しています!
ちなみに表の設定も友情と愛情の『境界線』だったりします(笑))
キラ、壊れています。
普通なんだけど、どこか(心の一部が)壊れています。
。。。って、設定です。

こんな感じの話、どうでしょうか?
続いちゃっても・・・?(いや、今のところは、予定はナイのですけどね(^^;)
by ak_yuma | 2005-05-12 20:55 | SSあり
アスキラ・総一・スザルル LOVE

by ak_yuma